加賀鳶(かがとび)が はしご登りを披露するのは?
2019年1月6日
加賀鳶(かがとび)が
はしご登りを披露するのは?
金沢人の心意気を示す
義勇消防団の加賀鳶が
誕生したのは1718年
でした。
8代将軍徳川吉宗が大名
火消しの強化を命じたこと
から、
加賀藩5代藩主前田綱紀が
江戸本郷の上屋敷の消防隊を
拡充したのです。
士分火消役に鳶職が加わり
総勢96人。
上野や湯島を担当エリアとし
屋敷周辺や社寺で火災が起こ
ると、素早く現場に駆け付けて
消火に当たりました。
革製の羽織・裏地に刺繡
勇猛果敢で知られる加賀鳶は
所作も粋でした。
制服となる羽織は羊の革製で
裏地は雷神の刺?で飾られて
いたそうです。
右手と右足、左手と左足を
一緒に出す独特の歩き方は
「伊達歩き」といわれました。
そんな鳶衆がある日、
火事の発生した上野に向かう
途中、確認のためはしごに
登って上から遠くを見回す
「遠見 遠見」をしたところ、
周囲の町民から拍手喝采を
浴びたのです。
それをきっかけに、
はしご登りは人に見せる演技に
発展していったと言われています。
江戸で1659年に始まった
出初め式にその後、参加した
加賀鳶がはしご登りを披露
するとドキドキハラハラの
高度な演技が江戸っ子たちを
大いに沸かせたそうです。
金沢に移住し演技を伝える
江戸で見せていたはしご登りが
金沢で行われるなったのは
1869(明治2)年です。
版籍奉還により江戸の加賀鳶が
金沢に移り住むようになって
地元の町夫消防方と合流し、
演技を伝えたのです。
こうして現在まで脈々と
受け継がれている、
はしご登りは火消しのみ
ならず、百万石を擁した
金沢の矜持を全国に示す
伝統芸になっています。
本日1月6日は
金沢市消防出初め式が
金沢城公園 新丸広場で
行われました。